笠原将弘直伝の「和風ローストビーフ」でおもてなしを格上げ!
和食の匠・笠原将弘さんが人気番組「料理のほそ道」で披露した「和風ローストビーフ」。このレシピはフライパンだけで作れるシンプルさと、煮汁で煮込むことで得られる柔らかく奥深い味わいが魅力です。
クリスマスディナーやお正月のおせち料理に最適な一品でありながら、家庭で手軽に挑戦できるのが嬉しいポイント。煮汁にだし昆布を加えた和風の風味は、ご年配の方から子供まで幅広く楽しんでもらえます。
この記事では、材料選びのポイントや調理の詳しい手順、失敗しないためのコツを徹底解説します。さらに、料理の仕上がりをより豪華に見せる盛り付けのアイデアや、アレンジ方法もご紹介!ぜひこの記事を参考に、家庭でプロの味を再現してみてください。
【笠原将弘の料理のほそ道】岡山県津山市の絶品「干し肉」を使ったアレンジレシピ|2024年11月27日
和風ローストビーフとは?
「和の風味」と「洋の技法」を融合した一皿
ローストビーフは本来洋風料理ですが、このレシピでは醤油やみりんを使用し、だし昆布で旨味を加えることで、和食らしい繊細で奥行きのある味わいに仕上げています。一般的なオーブン調理ではなくフライパンと鍋を使用するので、特別な調理器具を用意する必要がなく、誰でも挑戦しやすいのも魅力です。
笠原流の特徴
- 煮込む工程で旨みを凝縮
通常のローストビーフは焼いた後そのまま冷やしますが、このレシピでは煮汁で短時間煮込むことで、肉の柔らかさを保ちつつ味をしっかり染み込ませます。 - 家庭でも再現しやすい簡単レシピ
材料も調理手順もシンプルで失敗しにくいので、料理初心者にもおすすめです。 - 華やかな見た目でおもてなしにも最適
彩り豊かなクレソンやミニトマトを添えることで、テーブルが一気に華やぎます。
材料(4〜5人前)
主役の素材
- 牛ブロック肉(イチボ):400〜500g
イチボとは、牛の腰の後ろ側に位置する赤身と脂肪のバランスが良い部位。手に入らない場合はモモ肉やランプ肉でも代用可能。
添え物と装飾
- 玉ねぎ:1/2個(薄切り)
煮込み用として使用し、旨みをプラス。 - クレソン・ミニトマト:適量
盛り付け用。味と彩りのアクセントに。
調味料
- だし昆布:5g
煮汁に深みを出します。 - 粒マスタード:適量
ソースと相性抜群のアクセント。 - 塩:適量
肉の下味用。 - サラダ油:大さじ1
焼き色をつける際に使用。 - 水溶き片栗粉:適量
ソースのとろみ付け用。
煮汁(A)
- 水:600cc
- 醤油:100cc
- みりん:100cc
- 酒:100cc
- 砂糖:大さじ1
作り方
1. 下準備で肉の旨みを引き出す
- 牛ブロック肉の全面にフォークで均等に穴をあけます。これにより、味が染み込みやすくなります。
- 塩を全体にまぶし、ラップで包んで常温で約1時間置きます。この工程で、肉を常温に戻し均一に火が通りやすくします。
2. フライパンで香ばしく焼き上げる
- フライパンにサラダ油を大さじ1入れ、中火で加熱。
- 牛肉を全面こんがりと焼き色がつくまで焼きます。焼き目が均一になるよう、丁寧に転がしながら焼くのがポイントです。
3. 煮汁を準備する
- 鍋に煮汁(A)の材料を全て入れ、薄切りにした玉ねぎとだし昆布を加えます。
- 中火で煮立たせ、昆布の旨味が煮汁にしっかり溶け出すようにします。
4. 牛肉を煮込む
- 煮立った鍋に焼いた牛肉を投入し、弱火で3分煮ます。
- ひっくり返してさらに3分煮たら火を止め、ペーパータオルを被せて冷ます。この工程で余熱でじっくり火を通し、肉をしっとりと仕上げます。
5. ソースを作る
- 煮汁を少量取り分け、鍋に戻して加熱。
- 水溶き片栗粉を少しずつ加え、とろみをつけます。
6. 盛り付けて仕上げる
- 冷めた肉を薄くスライスし、器に盛り付けます。
- 作ったソースをかけ、クレソン、ミニトマト、煮込んだ玉ねぎ、粒マスタードを添えれば完成です。
盛り付けの工夫とアレンジ
美しく盛り付けるコツ
- クレソンを肉の周りに飾ることで、立体感と彩りを演出。
- ミニトマトを半分にカットして盛ると、食べやすく見た目も華やかに。
アレンジアイデア
- 柚子胡椒を添えて:和風テイストをさらに強調。
- ガーリックチップをトッピング:香ばしさをプラス。
- 赤ワインを煮汁に追加:よりリッチな風味に。
牛肉の部位選びと代用品の解説
ここからは、私からの提案です。ローストビーフを作る際に使用する牛ブロック肉は、仕上がりの美味しさに大きく影響します。本記事で推奨されている「イチボ」は柔らかく適度な脂が乗った人気の部位ですが、手に入りにくい場合や、好みに合わせて別の部位を選ぶことも可能です。以下では、代用可能な部位の特徴や選び方を詳しく解説します。
イチボとは?
「イチボ」は牛の後ろ脚に近い腰部分の肉で、赤身と脂身のバランスが良く、柔らかさが特徴です。この部位は焼くと香ばしさが引き立ち、煮込み料理にも適しています。比較的高価な部位ですが、ローストビーフにするとその価値を十分に感じられる仕上がりになります。
イチボ以外の代用品
モモ肉
- 特徴:脂肪が少なく、赤身が多い部位です。しっかりとした噛み応えがあり、低脂肪なのでカロリーを抑えたい方におすすめです。
- 仕上がり:さっぱりとした味わいに。煮汁の旨味をしっかり吸わせることで美味しさが引き立ちます。
- ポイント:焼きすぎると固くなりやすいので、煮込む時間や温度に注意が必要です。
ランプ肉
- 特徴:牛の臀部に位置する部位で、赤身が多い中にも適度な脂肪が含まれています。
- 仕上がり:柔らかくジューシーな仕上がりが特徴で、比較的使いやすい部位です。
- ポイント:煮汁に漬け込むことでさらに味が染み込みやすくなり、初心者にも扱いやすい部位です。
サーロイン
- 特徴:ローストビーフに最適な部位で、柔らかさと脂のコクを兼ね備えています。
- 仕上がり:しっとりとしてジューシー。特別な日の一皿にぴったりです。
- ポイント:脂が多めなので、煮込み時間を短めにするとさっぱりとした仕上がりに。
地域による呼び方の違い
牛肉の部位名は地域や販売店によって呼び方が異なる場合があります。例えば、イチボは以下のように呼ばれることがあります:
- 関東圏:イチボまたはランプの一部として分類
- 関西圏:ランプに含まれることが多い
- 北海道:もも肉の一部として扱われることも
スーパーマーケットや肉専門店で部位が見つからない場合は、店員さんに相談すると適切な代用品を提案してもらえることが多いです。
スーパーで代用品を選ぶ際のポイント
- ラベルを確認:部位名や用途が記載されていることが多いので、「煮込み用」「ステーキ用」などの用途に合った部位を選びましょう。
- 脂身の状態を見る:脂身が均一で白く美しいものを選ぶと、加熱後も旨味がしっかり残ります。
- 赤身の鮮度を見る:赤身部分が鮮やかな色で、ドリップ(液体)が少ないものが新鮮です。
保存方法
ローストビーフを作る際に余った肉や、購入後すぐに使わない場合の保存方法も重要です。
- 冷蔵保存:ラップで包み、冷蔵庫で保存。2〜3日以内に使用するのが理想。
- 冷凍保存:使いやすいサイズにカットしてラップで包み、ジップロックに入れて冷凍庫へ。約1ヶ月間保存可能。
「イチボが手に入らない場合は、モモ肉やランプ肉でも代用可能です。モモ肉は赤身のさっぱりとした味わい、ランプ肉は適度な脂のジューシーさが楽しめます。スーパーで部位を選ぶ際は、赤身と脂身のバランスや用途を基準にして選ぶと失敗が少なくなります。」
笠原将弘とは?和食界を牽引する料理人の軌跡と功績
笠原将弘のプロフィール
笠原将弘(かさはら まさひろ)氏は、1972年9月3日生まれ、東京都品川区武蔵小山出身の日本を代表する料理人です。実家は焼き鳥店「とり将」を営んでおり、料理に親しむ環境で育ちました。中学生の頃、パティシエの世界大会で活躍する日本人の姿に感銘を受け、料理の道を志します。
高校卒業後、名門料亭「正月屋吉兆」で9年間にわたり修業を積み、一流の技術と感性を磨きました。その後、父親の死去を機に実家の「とり将」を引き継ぎ、さらには東京都恵比寿に自身の料亭「賛否両論」を開業。現在は、オーナー兼料理人として活躍し、和食文化の発展と普及に尽力しています。
笠原将弘の受賞歴
笠原氏の功績は、多くの賞で高く評価されています。
- 2010年:「世界料理学会 日本代表賞」受賞
- 世界的な料理学会で日本代表として和食文化を発信し、その功績が認められました。
- 2023年:「第10回 料理レシピ本大賞 料理部門」入賞
- 著書『和食屋がこっそり教えるずるいほどに旨い鶏むねおかず』が、家庭料理の簡便さと美味しさを両立したレシピ本として高い評価を受けました。
これらの受賞歴は、笠原氏が和食の魅力を国内外に広める存在として確立されていることを示しています。
笠原将弘の最新著書:『賛否両論 味の世界』
2024年10月2日に発売された最新著書『賛否両論 味の世界』では、笠原氏の料理哲学と独自のレシピがふんだんに紹介されています。特に家庭で実践できる技術やコツが詳細に記載されており、初心者でも安心して取り組める内容です。また、和食の基本である出汁や調味料の選び方から、現代風にアレンジされたレシピまで、幅広い情報が詰まった一冊です。
笠原将弘の活動と影響力
笠原氏は、料理人としての活動だけでなく、テレビ番組、書籍、YouTubeを通じて多方面で活躍しています。特にフジテレビの「ノンストップ!」や「賛否両論」のブランドを通じて、日本の家庭料理に新たな価値を提供しています。プロの技術を家庭で再現できるように工夫されたレシピは、多くの家庭で親しまれ、和食文化の普及に大きく貢献しています。
まとめ
笠原将弘氏は、和食界を代表する料理人として、多くの人々に日本料理の魅力を伝え続けています。彼の受賞歴や最新著書『賛否両論 味の世界』、テレビ番組での活躍は、日本料理の可能性を広げるものとして注目されています。笠原氏のレシピや料理哲学に興味を持った方は、ぜひ彼の著書や番組をチェックしてみてください!
読者のコメントや質問をお待ちしています!
「和風ローストビーフ」を実際に作ってみた感想や、アレンジアイデアをぜひコメント欄で教えてください!また、調理中にわからない点やコツについての質問もお待ちしています。
まとめ
笠原将弘さん直伝の「和風ローストビーフ」は、家庭でも簡単にプロの味を再現できる絶品レシピです。特別な日のおもてなし料理としても、普段の食卓を彩る一品としてもおすすめ!ぜひ一度試してみてください。
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