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【あさイチ】親の介護が大ピンチ!ヘルパー不足と介護施設のリアル|2024年12月2日放送

教養

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介護危機!どうなる、私たちの老後

2024年12月2日放送のNHK総合『あさイチ』では、深刻化する介護危機をテーマに特集が放送されました。
今回の放送では、以下のような重要なトピックが扱われます:

  • ヘルパー不足と介護事業者の倒産が過去最多を記録した背景
  • 訪問介護事業所がゼロの自治体が増える中、地域格差が広がる現状
  • 介護施設の種類と料金の違い、それぞれの選び方のポイント
  • 家族会議の重要性と、介護の未来を守るための具体的な取り組み

視聴者の投稿や専門家の解説を交え、今後の介護政策に必要な課題と解決策を徹底的に議論する内容となっています。介護に悩む方やこれから親の介護を考える方にとって必見の放送です。

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ヘルパー不足が深刻化する理由と現場の実態

訪問介護ヘルパーが見つからない現状

埼玉県志木市を取材した番組では、「ヘルパーを利用したい」という家庭の切実な声が紹介されました。しかし、担当のケアマネジャーが何度も手配を試みても、適切なヘルパーが見つからないという事例が後を絶たない状況です。

ケアマネジャーは、利用者の要望や介護度に合わせて「ケアプラン」を作成します。しかし、ヘルパー不足のために予定通りの支援が提供できず、利用者やその家族に大きな負担がかかっています。さらに、週に一度行われる利用者の状況を共有する会議でも、「人材が見つからない」という問題が頻繁に議題に上がるそうです。

ヘルパー不足の要因とは

1. 年収の低さ

ヘルパーが不足している理由の一つに、年収の低さがあります。介護職の賃金は他業界に比べて低水準であり、訪問介護ヘルパーの平均年収は約250万円と言われています。この金額では生活が成り立たないと感じる人が多く、特に若い世代は介護職を避ける傾向があります。

2. 国の介護報酬制度の影響

介護報酬は国が定める制度ですが、2023年の改定では訪問介護分野での基本報酬が引き下げられました。事業所が適切な利益を確保するのが難しくなり、多くの小規模事業所が経営を断念する事態に追い込まれています。

一方で、国の説明では「報酬を引き下げることで事業所がより効率的な運営を目指すようになる」といった意図があったとされていますが、現場からは「それでは人材を確保する余裕がなくなる」という反発の声も上がっています。

3. 若手が介護職を敬遠

若い世代がヘルパー職を敬遠する理由は、給与面だけではありません。介護の現場は身体的にも精神的にも負担が大きく、職員が離職しやすい環境になっています。特に訪問介護では、1対1のケアを行うために独立性が求められ、初めての現場に立つ際に「不安」や「怖さ」を感じる若手も多いそうです。

実際の声:現場からの叫び

ある介護事業所の代表者は、「ヘルパーの年齢層が上がり続けており、今後10年で多くのベテランが引退することを考えると、人材不足が加速するのは明らかです」と危機感を表しています。また、都内で働く30代の訪問介護ヘルパーは、「仕事自体は利用者との距離が近くやりがいがあるが、給料が見合わない上、シフトが過密で休みが取れないのがつらい」と話しています。


地域差が広がる課題

地方では特に、ヘルパー不足が深刻です。都市部では自転車や公共交通機関で効率よく移動できる一方、地方では1件の訪問ごとに車で長距離を移動しなければならない場合も多く、ヘルパー1人あたりの負担が大きくなっています。この地域格差が、訪問介護事業所の閉鎖や新規利用者の対応困難につながっています。

解決への取り組みは進んでいるのか?

  • 処遇改善の推進:政府は介護職員の賃金改善を進めるため、2024年度から「処遇改善加算」の拡充を予定しています。これにより、賃金水準が上がり、若年層の介護職参入が期待されています。
  • ICT導入:ケアプランの作成や記録業務の効率化のため、介護現場へのICT(情報通信技術)の導入が進められています。これによりヘルパーの業務負担を軽減し、人材の定着が図られると期待されています。

読者の皆様のご意見や質問をお待ちしています。この記事を読んで感じたこと、介護現場でのお困りごとなど、ぜひコメント欄で教えてください。未来の介護政策を考える上で、皆様の声が大切です。

訪問介護事業所ゼロの町:白鷹町の実情

唯一の訪問介護事業所の閉鎖

山形県白鷹町では、町内唯一の訪問介護事業所が閉鎖を決定しました。この事業所は地域高齢者の日常生活を支える重要な存在でしたが、ヘルパー不足や経営難を理由に運営継続が困難となり、閉鎖に追い込まれました。

閉鎖後、6名のヘルパーのうち3名は隣接する長井市の訪問介護事業所に移籍しましたが、残りの3名は引退や他の職種への転職を選択しました。この結果、白鷹町では新規の訪問介護利用希望者が対応を受けるために長井市に依存せざるを得ない状況が続いています。

長井市に頼る現状

白鷹町では、長井市の訪問介護事業責任者が不足分を補っていますが、対応には限界があります。長井市のスタッフは既に自分たちの地域の利用者で手一杯の状態であり、白鷹町の新規利用申込があった場合、すぐに対応するのは難しい状況です。

地方と都市部の違い:訪問介護の現場比較

訪問介護の現場では、地方と都市部で抱える問題が異なります。

都市部の訪問介護の特徴

都市部では、ヘルパーが自転車や公共交通機関を活用して効率的に移動できます。このため、短時間で複数の利用者を訪問することが可能です。しかし、都市部でも人材不足が進行しており、シフトが過密化し、ヘルパーの離職率が上がるケースが増えています。

地方の訪問介護の特徴

一方、地方では、利用者間の距離が長いため、移動に車を使う必要があります。この移動時間がヘルパーの負担を大きくし、1日に対応できる利用者数が都市部より少なくなっています。

例えば、白鷹町のように事業所がゼロになると、サービス提供のために隣接する自治体に頼ることになり、ヘルパーの負担がさらに増加します。

厚生労働大臣のコメントと支援策

厚生労働大臣の福岡資麿氏は、訪問介護事業所の閉鎖について次のようにコメントしています:

  • 「訪問介護事業所の廃止は、人員不足やヘルパーの高齢化が主たる要因です。この問題に対処するため、人材確保と定着に向けた処遇改善が重要であり、令和7年度の概算要求において新たな支援策を盛り込んでいます。」

この支援策には、以下の取り組みが含まれています:

  • 処遇改善加算の拡充によるヘルパーの賃金向上
  • ICTの導入による業務効率化
  • 地域ごとに異なる課題に対応するための特別予算の確保

しかし、こうした政策が現場でどの程度効果を発揮するかについては、さらなる検証が必要とされています。

家族会議の重要性:介護選択の第一歩

訪問介護サービスが不足している現状では、家族が一緒に話し合いながら介護方法を決定する「家族会議」が重要になります。

家族会議のポイント
  1. 本人の意思を尊重する
    家族会議では、介護を受ける本人が何を大切にしているかを最優先に考えるべきです。例えば、「自宅で暮らし続けたい」という希望を叶えるために、訪問介護やデイサービスを組み合わせる方法を検討することが重要です。
  2. 継続的な話し合い
    家族会議は一度で終わらせるものではなく、状況の変化に応じて繰り返し行うべきです。

実例:白鷹町での家族会議の様子

白鷹町で取材されたある家庭では、訪問介護サービスを受けることが難しい現状を受け、家族で話し合いが行われました。最終的に、隣接自治体のデイサービスを利用することや、家族が交代でケアを分担する方法が選択されました。

この家庭では、本人の「自宅で暮らし続けたい」という希望を叶えるために、地域のサービスや家族のサポートを最大限活用する形で解決策を模索しました。

「在宅」か「施設」か:適切な介護方法を選ぶ

訪問介護事業所が不足している中で、在宅介護と施設介護のどちらが適しているかを家族で話し合うことが重要です。

在宅介護のメリットと課題
  • メリット:本人が住み慣れた環境で生活を続けられる。家族が直接見守れる。
  • 課題:ヘルパー不足や家族の負担増がネックになる。
介護施設の種類と特徴
  1. 特別養護老人ホーム(特養):要介護3以上が対象。月額7万~15万円。
  2. 介護付き有料老人ホーム:24時間介護サービスが可能。月額14.5万~29.8万円。
  3. サービス付き高齢者向け住宅(サ高住):自立生活が基本。月額11.1万~20万円。
選び方のポイント
  • 離職率が低い施設を選ぶ
  • 人員配置が手厚い施設を重視
  • 地域社会との交流が活発な施設を選ぶ

介護施設の現状と種類の多様性

視聴者からの声:現場のリアルな課題

番組では、視聴者から寄せられたリアルな介護現場の声が紹介されました。若年性認知症の母親を10年以上介護している方からの投稿では、「周囲にはヘルパー不足で困っている人はいないが、ケアマネジャーが心の病や激務で退職してしまい、担当がすぐに変わる」との現状が報告されました。さらに、「介護の仕事そのものはやりがいがあるが、メンタルをやられることが多い」という現場の切実な声も寄せられています。

にしおかさんの体験:介護施設の見学

母親を介護中のにしおかさんは、民間の介護施設相談会社の案内で複数の施設を見学しました。その中で、介護付き有料老人ホーム、グループホーム、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の特徴が紹介されました。

介護付き有料老人ホーム
  • 入居条件:要支援・要介護の65歳以上。重度の要介護者も対応可能。
  • サービス内容:24時間体制での手厚い介護サービスが特徴。医療ケアも充実している施設が多い。
グループホーム(川口市)
  • 特徴:少人数のグループで共同生活を行う形態。今回は9人1グループで、地元の高齢者を対象にしている施設が紹介されました。
  • 対象:認知症の高齢者が主な対象で、家庭的な雰囲気が魅力。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
  • 入居条件:60歳以上で自立した生活が可能な方。
  • 特徴:基本的には賃貸住宅の形式をとり、必要に応じて介護サービスを利用する形。比較的自由度が高い生活が可能。

介護施設選びのポイント:専門家のアドバイス

淑徳大学総合福祉学部教授の結城康博氏は、スタジオで介護施設を選ぶ際の重要なポイントについて解説しました。

施設選びのポイント
  1. 離職率が低い施設を選ぶ
    • スタッフの定着率が高い施設は、安定したサービス提供が期待できる。
  2. 人員配置基準が手厚い施設を重視
    • 利用者に対する職員の人数比が高い施設では、個別ケアが充実している傾向がある。
  3. 地域住民やボランティアとの交流が活発な施設
    • 地域社会とのつながりがある施設は、孤立感を軽減しやすい。
視聴者からの指摘

視聴者からは、「国の政策が小規模な事業所をさりげなく淘汰しているのではないか」という厳しい意見も寄せられました。この指摘に対し、結城教授は「地域に根付いた小規模な事業所の価値は大きい。支援策の見直しが必要だ」と述べました。

まとめ

今回の『あさイチ』では、日本の介護現場が直面している深刻な課題を中心に、その解決策や家族会議の重要性を取り上げます。番組では視聴者からの声も交え、介護の未来を一緒に考える内容となっています。視聴後には、さらに具体的な情報や解決策が紹介される予定です。

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