はじめに
2025年1月11日放送の「朝だ!生です旅サラダ」では、澤井一希さんが山形県鶴岡市の庄内浜から真冬の日本海で収穫される「岩のり」を生中継で紹介します。日本海の厳しい寒さと荒波の中で育つ天然の岩のりは、風味豊かで地元の冬の味覚として親しまれてきました。さらに、地元で味わえる岩のり料理や伝統的な活用法など、冬の庄内浜ならではの魅力がたっぷりと紹介される予定です。
私たちが普段食べているものは養殖が多く、生食できるものを「生海苔」、薄く四角く乾燥させたものを「板海苔」、板海苔を火であぶったものを「焼き海苔」などと呼んでいます。 これに対して、岩場に自生している天然ものの海苔そのもの、またはそれを加工したものを「岩海苔」といいます。2021/07/01
庄内浜の岩のりとは?
山形県鶴岡市の庄内浜で収穫される岩のり(ウップルイノリ)は、真冬の厳しい寒さと荒波に耐えながら育つ天然の海藻です。特に12月から2月の寒冷期に収穫される岩のりは、冷たい日本海の波しぶきを浴び続けることで、風味が濃厚で歯ごたえも抜群です。庄内地方では、この岩のりが冬の味覚として古くから親しまれています。
岩のりの収穫方法と特徴
庄内浜での岩のりの収穫は、すべて手摘みで行われています。岩礁にしっかりと張り付いた岩のりを、経験豊富な漁師が丁寧に摘み取る伝統的な手法です。摘み取られた岩のりはすぐに選別され、生のまま味わえるのは収穫期である12月から2月のみです。
収穫後は、天日干しで乾燥させて保存され、1年を通して様々な料理に活用されています。乾燥させることで、より香りが凝縮され、食感も強くなるため、保存食としても重宝されています。
庄内浜の岩のりを使った地元料理
庄内地方では、岩のりは日常的に多くの料理に活用されています。以下のような伝統料理が特に有名です。
- 寒鱈汁(どんがら汁):冬の郷土料理として親しまれており、寒鱈の旨味たっぷりの味噌汁に岩のりを加え、磯の香りを引き立たせます。
- 正月のお雑煮:岩のりを添えた庄内風雑煮は、香り高く特別感のある一品です。
- 味噌汁や吸い物:シンプルな味噌汁に岩のりを加えるだけで、磯の風味が豊かに広がります。
- 岩のり佃煮:甘辛く煮詰めて作られる岩のりの佃煮は、ご飯のお供やおにぎりの具として絶品です。
- 炙り岩のり:軽く炙ることで香ばしさが増し、おにぎりやお餅に巻くと格別の味わいになります。
岩のりの保存と加工
収穫された岩のりは、乾燥させることで長期保存が可能になります。乾燥岩のりは、そのままお湯で戻して料理に使うほか、粉砕してふりかけや薬味としても活用できます。
また、山形県鶴岡市の離島である飛島では、岩のりを平らに伸ばして乾燥させた板のりが生産されています。これらの加工品は、風味豊かで保存性が高く、観光客のお土産としても非常に人気があります。
庄内浜の岩のりの希少性と価値
庄内浜の岩のりは、真冬の厳しい自然環境で収穫されるため、非常に希少価値が高い海藻です。以下の点がその希少性を高めています。
- 限られた収穫時期:12月から2月の厳冬期限定
- 自然環境の厳しさ:寒波と荒波の中での手摘み収穫
- 手作業による丁寧な加工:手摘みから乾燥まで全て手作業
このような背景から、庄内浜産の岩のりは高級食材として扱われることが多く、特に地元の名産品として大切にされています。
岩のりの魅力を味わえるツアーと直売情報
鶴岡市や庄内浜では、冬季限定で岩のり収穫体験ツアーや、直売所での購入も可能です。以下の場所で取り扱われることが多いです。
- 庄内観光物産館ふるさと本舗
- 鶴岡市の道の駅あつみ
- 飛島の漁協直売所
また、通販サイトでも冬のシーズンには限定販売されることがあるため、遠方の方でも本場の岩のりを手に入れることができます。
おすすめの岩のりレシピ5選|家庭で手軽に作れる岩のり活用法

庄内浜で収穫される風味豊かな岩のりを使った、家庭で手軽に作れるレシピを5品ご紹介します。どれも簡単で、岩のりの磯の香りを存分に楽しめる料理ばかりです。
① 岩のりの佃煮
材料(2〜3人分)
- 岩のり(乾燥)…15g
- 醤油…大さじ2
- みりん…大さじ2
- 砂糖…大さじ1
- 酒…大さじ1
作り方
- 乾燥岩のりを水で戻し、しっかり水気を切る。
- 鍋に醤油、みりん、砂糖、酒を入れて中火で加熱する。
- 煮立ったら岩のりを加え、弱火で水分が飛ぶまでじっくり煮詰める。
- とろみが出たら火を止め、冷ましたら完成。
ポイント: ご飯のお供やおにぎりの具材として最適です。
② 岩のり入り卵焼き
材料(2〜3人分)
- 卵…3個
- 岩のり(乾燥)…5g
- だし汁…大さじ3
- 醤油…小さじ1
- 砂糖…小さじ1
- 油…適量
作り方
- 岩のりを軽く炙り、細かくちぎる。
- ボウルに卵を割り入れ、だし汁、醤油、砂糖、岩のりを加えてよく混ぜる。
- フライパンに油を熱し、卵液を少しずつ流し入れて巻きながら焼く。
- 焼き上がったら食べやすい大きさに切って完成。
ポイント: ふんわり焼き上げるために火加減は中弱火で。
③ 岩のりと豆腐の味噌汁
材料(2人分)
- 岩のり(乾燥)…5g
- 豆腐…1/2丁
- 味噌…大さじ2
- だし汁…400ml
作り方
- だし汁を鍋で温める。
- 豆腐を一口大に切って鍋に加える。
- 味噌を溶き入れ、最後に岩のりを加える。
- 火を止めて、お椀に盛り付けて完成。
ポイント: 岩のりは最後に入れることで風味を最大限に引き出せます。
④ 岩のりとアボカドのサラダ
材料(2人分)
- 岩のり(乾燥)…5g
- アボカド…1個
- レモン汁…大さじ1
- 醤油…小さじ2
- ごま油…小さじ1
作り方
- 岩のりを水で戻し、しっかり水気を切る。
- アボカドは角切りにする。
- ボウルにアボカド、岩のり、レモン汁、醤油、ごま油を入れて和える。
- 盛り付けて完成。
ポイント: アボカドのクリーミーさと岩のりの磯の風味が絶妙にマッチします。
⑤ 岩のりとしらすのパスタ
材料(2人分)
- パスタ…200g
- 岩のり(乾燥)…10g
- しらす…50g
- オリーブオイル…大さじ2
- にんにく…1片
- 鷹の爪…1本
- 醤油…小さじ1
作り方
- パスタをたっぷりのお湯で茹でる。
- フライパンにオリーブオイルを熱し、潰したにんにくと鷹の爪を炒める。
- しらすを加えて軽く炒める。
- 茹で上がったパスタを加え、岩のりと醤油を加えて全体を混ぜ合わせる。
- お皿に盛り付け、仕上げに岩のりを散らして完成。
ポイント: しらすと岩のりの塩気だけで十分美味しく仕上がります。
まとめ
2025年1月11日放送の「朝だ!生です旅サラダ」では、澤井一希さんが山形県鶴岡市の庄内浜から、真冬の寒さと荒波の中で育まれた天然岩のりの魅力を紹介します。地元で大切に受け継がれてきた伝統的な収穫方法や、風味豊かな岩のり料理は必見です。
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