あの時…病気のサインは出ていた!心疾患・脳卒中・ヒートショック徹底対策SP
2025年2月6日放送の「林修の今知りたいでしょ!」2時間SPでは、見逃してはいけない病気のサインについて詳しく紹介されました。心疾患、脳卒中、ヒートショック、肺炎といった命に関わる病気は、ある日突然発症するものではなく、実は体が前もってサインを出していることが多いです。番組では、そうした危険信号を見逃さないためのチェック方法や予防策が解説されました。健康で長生きするためには、日々の体の変化に気づくことが何よりも重要です。本記事では、放送内容を詳しくまとめ、実践しやすい対策方法を紹介します。
ヒートショックとは?寒暖差による血圧変動が引き起こす危険
冬場に特に注意が必要なのがヒートショックです。ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、心臓や血管に負担がかかる現象のことを指します。特に入浴中に多く発生し、高齢者だけでなく若い人でも発症することがあるため、十分な注意が必要です。
ヒートショックの具体的な症例
31歳の千葉さんの場合
普段通り43℃のお風呂に入り、スマホを見ながら30分ほど入浴していたところ、喉の渇きを感じたそうです。入浴後、立ち上がろうとした際に立ちくらみを起こし、そのまま倒れてしまいました。
➡ ポイント:「喉の渇き」は脱水症状のサイン。血液が濃縮され、血流が悪化し、脳に酸素が届きにくくなります。
50代の葉石さんの場合
帰宅後にお風呂に入り、5分ほどで頭が熱くなり、立ち上がった瞬間にめまいを感じました。さらに、入浴中に動悸が激しくなっていたことも発覚。
➡ ポイント:葉石さんは入浴前にお酒を飲んでいたため、脱水が進み、血圧の変動がより激しくなった可能性があります。
ヒートショックのサインと対策
サイン
- 喉の渇き(脱水が進んでいる可能性)
- 胸の動悸(血圧の急激な変化が影響)
- 立ちくらみ(脳への血流不足)
- 強いめまい(意識を失うリスク)
対策
- 入浴前にコップ1杯の水を飲む(脱水予防)
- お風呂の温度は40℃以下に(熱すぎると血圧の乱高下を招く)
- 脱衣所を暖める(室温差を5℃以内に保つ)
- 湯船から出る時はゆっくり動く(急に立ち上がらない)
ヒートショックは入浴時以外にも発生するため、注意が必要です。
入浴時以外でもヒートショックが発生しやすい状況
- 夜間のトイレ
- 寝室から寒いトイレに移動することで血圧が急上昇
- トイレの暖房をつける・上着を羽織るといった工夫が必要
- 早朝の起床時
- 急に布団から出ると血圧が変動し、めまいや立ちくらみを引き起こす
- 起床時はゆっくりと時間をかけて起き上がることが大切
- 寒い部屋での着替え
- 脱衣所と同じく、急激な寒暖差が血圧の変動を引き起こす
- 部屋を暖めてから着替えるとリスクを抑えられる
ヒートショックを防ぐための生活習慣
- お風呂の入り方を工夫する
- 半身浴を活用し、長湯を避ける
- 湯船に入る前にシャワーで体を慣らす
- 水分補給をこまめに行う
- 入浴前・入浴後にコップ1杯の水を飲む
- アルコール摂取後の入浴を避ける
- 室温を管理する
- 脱衣所やトイレ、寝室の温度差を5℃以内に抑える
- トイレや浴室に小型ヒーターを設置する
寒暖差による血圧の変動は、心筋梗塞や脳卒中の引き金になることもあるため、しっかりと対策を行いましょう。
狭心症・心筋梗塞のサインは「体の左側」に現れる?
狭心症や心筋梗塞は、心臓の血管が詰まることで発症する病気ですが、意外にも胸の痛みだけではなく、歯・肩・胃など体の左側に異変が出ることがあります。これらの症状は心臓と直接関係がないように見えるため、見逃されることが多く注意が必要です。
心筋梗塞・狭心症の具体例
医師でありながら狭心症を経験した福田泰氏
フルマラソンを何度も走るほど健康だったにもかかわらず、狭心症を発症。最初の症状は歯の痛みでした。歯科治療をしても痛みが改善せず、原因不明のまま3年間過ごしていましたが、やがてランニング後に激しい頭痛も併発するようになり、病院で狭心症と診断されました。
➡ ポイント:心臓の痛みが歯の神経を通じて伝わることがあるため、歯の異常がないのに痛みが続く場合は要注意です。
デスクワーク中心の男性
慢性的な肩こりがあり、妻にマッサージをしてもらうと一時的に楽になっていました。しかし、ある日いつもの肩こりが夜まで続き、その後激しい胸の痛みへと変化。病院に運ばれたところ、心筋梗塞と診断されました。
➡ ポイント:肩こりが「マッサージやストレッチで和らがない」「時間が経つにつれて痛みが強くなる」場合、心臓が原因である可能性があります。
狭心症・心筋梗塞のサインと対策
サイン
- 左側の歯が痛む(歯科治療をしても改善しない)
- 肩こりが続き、回しても痛みが取れない
- 食事中の胃の違和感(胸やけのような症状が続く)
- 20分以上続く胸の痛み
- 息切れや極度の疲労感(少しの運動で息苦しくなる)
対策
- 食生活を改善する
- 塩分や脂質を控え、野菜や魚中心の食事を意識する
- EPA・DHA(青魚に多い成分)を積極的に摂取する
- 水分をしっかりとることで血液をサラサラにする
- 定期的な健康診断を受ける
- 血圧・コレステロール値をチェック(動脈硬化の予防)
- 40代以降は心電図や血液検査を年1回受ける
- 家族歴に心疾患がある場合、特に注意
- 痛みを感じたらすぐ病院へ
- 痛みが20分以上続く場合はすぐに救急車を呼ぶ
- 安静にして深呼吸をし、無理に動かない
- 救急車が来るまでの間、コップ1杯の水を飲むことで血流を改善させる
狭心症や心筋梗塞は、発作が起こってからの時間が生死を分ける病気です。普段からサインに気を配り、少しでも異変を感じたら迷わず病院を受診しましょう。
脳梗塞のサインを見逃さない!「FASTチェック」とは?
脳梗塞は、発症した瞬間に脳の一部が機能を失うため、迅速な対応が必要です。特に最近は30代や40代の働き盛りの世代でも発症例が増えており、日々の生活の中でサインを見逃さないことが重要です。脳梗塞の兆候に気づかず対応が遅れると、後遺症が残るリスクが高まるため、早めの対処が命を救う鍵になります。
脳梗塞の具体例
30代女性のケース
出勤時に突然左腕の力が抜けたものの、すぐ回復したためそのまま仕事へ。しかし、勤務中に再び左腕が動かなくなり、病院へ行くと脳梗塞と診断されました。
➡ ポイント:脳梗塞は一時的に回復することもあるが、再発することが多いため、違和感を感じたらすぐに病院を受診することが大切です。
42歳女性のケース
洗濯物を掴もうとしたら指が動かず、さらに急な吐き気を感じました。母親の勧めで病院に行くと、医師から呂律が回っていないことを指摘され、脳梗塞と診断されました。
➡ ポイント:手や指が思い通りに動かない、急な吐き気、言葉がスムーズに出ないといった症状が出たら、速やかに医療機関を受診しましょう。
脳梗塞のサインと対策
FASTチェック
- F(Face):顔の片側が垂れ下がっている(笑顔を作ろうとしても片側だけ下がる)
- A(Arm):片腕が上がらない(両腕を前に伸ばしても片方が下がる)
- S(Speech):呂律が回らない(話そうとしても言葉が不明瞭)
- T(Time):すぐに救急車を呼ぶ(一刻も早い対応が必要)
脳梗塞を防ぐための生活習慣
- 高血圧を管理する
- 減塩を心がける(1日6g以下の塩分摂取が推奨される)
- 適度な運動をする(1日30分のウォーキングが効果的)
- ストレスをためない(深呼吸やリラックスできる時間を作る)
- 定期検診を受ける
- 血圧・血糖値・コレステロール値を定期的にチェック
- 動脈硬化の兆候を確認するため、年1回の健康診断を受ける
- セルフチェックを行う
- 目を閉じて両腕を前に伸ばす(片方が下がる場合は要注意)
- 鏡の前で笑顔を作る(左右対称でない場合は危険信号)
- まっすぐ歩けるか確認する(ふらつく場合、脳梗塞のリスクあり)
脳梗塞は発症後の対応が遅れると、言語障害や半身麻痺などの後遺症が残ることがあります。日頃から生活習慣を見直し、異変を感じたらすぐに医療機関を受診することが何よりも重要です。
まとめ
今回の放送では、心疾患・脳卒中・ヒートショック・肺炎などの重大な病気のサインについて詳しく紹介されました。どの病気も、早めに気づくことで発症を防いだり、重症化を避けることが可能です。日頃から自分の体の変化を観察し、少しでも異変を感じたらすぐに対処することが大切です。
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